ゲーミング仕様では無いものの、カスタマイズ次第ではマルチ性能PCに
今回ご紹介する「mouse DT7-G」は非ゲーミング仕様の、いわゆるオフィス機や一般用途PCと呼ばれるモデルです。
標準構成時は軽めのゲームやクリエイティブもこなせる他、公式サイトよりメモリをはじめとするパーツカスタマイズが可能となっており、構成次第ではマルチスペックなゲーミング&オフィスPCへと進化を遂げます。
また一般用途にもかかわらず高性能CPUの「インテル® Core™ i7-12700F」を搭載しているので、大抵の作業はサクサク快適に動作するでしょう。
ゲームも作業もこなせる高性能を活かすことで、家族みんなで使えるマルチな用途が期待できそうな本機…一体どんな性能を秘めているか検証してみました。
mouse DT7-G スペック解説

製品名 | mouse DT7-G |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル® Core™ i7-12700F プロセッサー |
グラフィックス | GeForce® GTX 1650 |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB (NVMe) |
サイズ | [本体]約170×403×360 [突起物含む]約170×419×360 ※21 |
重量 | 約7.1kg |
価格 | 184,800円 (税込) |
改めまして今回はオフィス機や「ノーマル仕様」と呼ばれるようなPCのレビューなのですが、パーツ構成を見てびっくり…
正直言うと、これはもうエントリーモデル級のゲーミングPCです。
CPUにはi7最新世代の12700F、グラボは省電力かつコンパクトPCに必須と言われる人気の1650、メモリやSSDも16GBと512GBで十分な性能を発揮できる構成…やっぱりゲーミングPCだこれ…
重量も他社と比較しても非常に軽いのでお掃除や移動も楽々、お値段も20万を切っており、家族みんなで使うなら更にお買い得感の強い商品となっています。(いやしかし、ゲーミングPCの定義ってなんだっけ…)
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外観・インターフェース・静音性・付属品
外観・デザイン




コンパクトかつシックな色調のマットブラックボディは非常にシンプルなデザインですが、メンテナンス性やエアフローなど細部にまで考え抜かれた工夫が随所に散りばめられています。
ケース前面にはUSBポートやオーディオインターフェースを搭載しているため、ヘッドセットやマウスなどに楽々アクセスできます。
このUSB ポートは、たくさんのUSBを利用する際に隣接するポートと干渉しないように、適度なクリアランスを確保しています。
正面パネルに関しては、内部の冷却効率をさらに高めるための「フロントメッシュパネル」に変更することも可能なので、GPUなどを搭載したハイスペック構成を予定している方にオススメです。
ありそうで無いシンプルボディなのでどんなお部屋にもすんなり馴染むデザインが秀逸!
インターフェース


前面にはUSB2.0のType-Aが2つ、マイク入力モノラル端子が1つ、ヘッドホン出力端子が1つ搭載されています。
また背面にはディスプレイポートが合計3つ用意されているので、デュアルモニター環境も簡単に構築できます。これは多くの作業領域を必要とするクリエイティブな作業やゲーム・ライブ配信などで非常に便利です。
最近では必須級となった高速データ通信のUSB3.0 (5Gbps)やType-C端子も搭載されているので、イヤホンやスマホなどを変換アダプター無しで簡単に接続できるのが高ポイントです。
このType-C端子の使い方をよく聞かれるのですが、著者はニンテンドースイッチのプロコンやXboxコントローラーなんかを接続してゲームを楽しんでいます。またポータブルSSDを接続して大容量データの移動にも活用しています。
前面:USB2.0 Type-A×2、マイク入力モノラル端子×1、ヘッドホン出力端子×1
背面:HDMI×1、ディスプレイポート×1、DVI-D×1、USB2.0×2
静音性
ここでは各動作時の静音性について検証していこうと思います。
静音性や騒音はデシベル(Db)で数値化することでどれほどうるさいのか、生活に支障は無いのかが分かります。
結果として、アイドル時は45db、APEXプレイ時は47db、APEX+動作視聴時は48dbという結果になりました。

(何も操作していない)
CPU使用率:2%

プレイ時
CPU使用率:36%

+youtube視聴時
CPU使用率:43%

この表は環境省が定めた一般環境騒音基準を参考に、PCやデスク周りの音に当てはめたものになります。(いきなりデシベルが〜なんて言われてもピンと来ませんよね…)
今回の検証用途内では50dbに近づくも、大きく超えるようなことはなく負荷のかかりやすい3Dゲームプレイ時もうるさいと感じることは無かったため、とても快適に使用できることが分かりました。
軽量かつコンパクトな部類のデスクトップなので、これなら作業デスクの上に置いてもストレスフリーで使用できるかと思います。
付属品

「mouse DT7-G」の付属品はマニュアル類、保証書、電源コードのほか、マウスコンピューター特製のキーボードとマウスが付属します。
このキーボードとマウスはどちらもBluetoothでワイヤレス接続が可能となっており、非常にスマートかつ快適に作業を進めることが可能です。ケーブルが多いとデスク周りが散らかっているように見えちゃいますよね…
注意点としてはHDMIケーブルやDケーブルが付属していないため、お持ちでない方は「mouse DT7-G」以外にケーブルを買い足す必要があることを覚えておきましょう。
大まかな特徴
高い拡張性で作業にもゲームにも

本機はゲーミングPCさながらの高い拡張性があるので、購入後も不足を感じる箇所のカスタムを施すことが可能です。
通常のモデルであればディスクを読み込むためのドライブが付属しませんが、購入時のカスタマイズで選択することで光学ディスクドライブが筐体上部に配置されます。
昨今のPCはドライブ非搭載のモデルが多いため、作業でディスク媒体を扱うことが多い方は拡張を検討してみましょう。
(外付けドライブでも全く問題ないのですが、やはり本体に内蔵したほうがスマートで素敵かなって思います。)
メモリ容量増設で複数アプリも快適に動作

PCパーツにおいて最も大事なものって何?と質問されることがありますが、用途によって重要視されるパーツが違うため、明確な回答ができないということがあります。
しかし全てのPCにおいて重要であると断言できるのが「メモリ容量」です。これが不足すると、たとえ高性能なCPUやGPUを搭載していても十分なマシンパワーを発揮できません。
本機はゲーミングPCさながらの16GBを標準搭載しており、購入時カスタマイズでさらに容量を増やすことも可能となっています。
より複数のアプリケーションを起動させたり、高画質な動画を再生させたりする場合はぜひ容量アップを検討しましょう。
高効率エアフロー&メンテナンス性が高く長く愛用できる

ゲーミングのみならず全てのパソコンに言えることですが、定期的なお掃除やメンテナンスをしないと比較的簡単に壊れてしまいます。
著者も過去数台のパソコンを壊しており、ほとんどの原因はペットの毛や埃が内部に混入した結果の熱暴走でした。つまりメンテナンスを怠ったわけですね。
本機は非常にシンプルな構造となっており、埃がたまっても簡単に排出することができるスリットデザインパネルや、オプションで正面パネルをメッシュタイプに変更することもできます。
このように長く愛用するための親切設計がなされている点は、とってもユーザー思いで嬉しくなりますね。
CPU・GPU・SSD性能
ここからは「mouse DT7-G」のCPU・GPU・SSDそれぞれの性能について解説していきます。
インテル® Core™ i7-12700F プロセッサー (CPU)

本機の最大の特徴と言っても過言ではない重要なポイントがこちらです。
なんとインテル最新世代の「Core™ i7-12700F」が搭載されております…
このような一般用途のPCに最新&高性能なCPUが搭載されているなんて思っておらず、良い意味でショックを受けました。
このCPUの性能であればゲームや動画編集はもちろん、あらゆる作業用途にしっかりと対応することができ非常に人気があるモデルとなっております。
これらの作業をより快適にこなすにはGPUなどの性能も関係してきますが、無印である「Core i7-12700」と比較しても性能が向上しています。
円安の影響なのか価格もゆっくりと上昇傾向にありますが、あらゆる作業において安定性が高くこれから新たにCPUを選ぶとしたらこのパーツが必ず候補に挙がるような、そんな立ち位置です。
GeForce® GTX 1650 (GPU)

マウスコンピューターさん…これもうゲーミングPCですよね!って思わず口に出してしまいました。これ、やっぱりゲーミングPCです…
「GTX 1650」はNVIDIAから販売中のGPUで、エントリーモデル用ゲーミングPCに搭載されているベーシックなパーツです。
予備電源を必要としないことや消費電力の低さ、また非常にコンパクトな外観なので必要最低限のゲーム性能が欲しい方や、ミニマムなゲーミングPCユーザーに高い人気があります。
著者も以前このGPUを搭載したゲーミングPCを所持していましたが、グラフィック設定を調整することで、APEXやモンスターハンターライズもそれなりに遊ぶことができました。
最上位モデルと比較すると圧倒的な敗北をしていますが、そもそも本機のコンセプトはゲーミング用途ではありませんので全く問題なしです。(むしろカジュアルゲーマーならこれくらいのグラボで十分楽しm…)
512GB (NVMe) (SSD)

上記二つのパーツ性能がパソコンの動作や性能に大きく関係してきますが、実はHDDやSSDといった記憶領域も快適動作には非常に重要です。
本機に搭載されているSSDは512GBのもので、一般的な用途では十分な容量となっています。
具体的な性能ですが、今回もいつものように専用の検証ソフト「Crystal Disc mark」を使って快適性をチェックしてみることにしました。
読み込み速度(Read) | 書き出し速度(Write) |
---|---|
2245.34MB | 1100.24MB |
ゲーム利用時の動作性 | |
---|---|
5,000MB/s以上 (NVMe Gen4) | とても快適 |
1,500MB/s以上 (NVMe Gen3) | 快適 |
500MB/s以上 (SATA3) | やや快適 |
300MB/s以下 (HDD) | 不快(軽いゲームなら問題なし) |
上記の目安表を参考に検証結果をまとめると、快適数値の1500MBをしっかりと超えたためサクサク動作でストレスなく動作することが分かりました。実際に検証作業中もモタつきやフリーズなどもなく軽快に動作していました。
しかし懸念点もあります。
簡単な画像編集や執筆作業では問題ないのですが、大容量データを頻繁に扱う予定の方は容量に若干の不安が残るかなという印象…
不安な方は購入時のカスタマイズで1TB〜のアップグレードを施すことで、安心してゲームや各データを扱うことができるのでオススメです。
デスクワーク・クリエイティブソフトでの動作感一覧
mouse DT7-Gは、デスクワークおよびクリエイティブ作業を前提に製造されたPCであるため、各ソフトでの動作感を検証してみました。
デスクワーク(業務効率化)ソフト | ||
![]() Excel | ![]() Word | ![]() PowerPoint |
◎ | ◎ | ◎ |
イラスト制作ソフト | ||
![]() CLIP STUDIO PAINT | ![]() Photoshop | ![]() Illustrator |
◎ | ◯ | ◎ |
動画編集ソフト | ||
![]() PremierPro | ![]() AfterEffects | |
◯ | △ | |
3DCG制作ソフト | ||
![]() brender | ||
△ |
mouse DT7-Gの大きな特徴は、なんといっても第12世代のcore-i7 Fを搭載している点です。
この記事執筆時点では、インテル最新世代のi7となっており、CPU単体で見れば非常に高性能であるため、GPUよりもCPUの性能が求められるソフトはサクサク動かすことができます。
そのため、「Office製品全般」「CLIP STUDIO PAINT」「イラレ」などを扱うにあたり、固まることは滅多にないでしょう。
Fシリーズであることから、CPU単体での内蔵GPUこそ搭載されていませんが、「GeForce® GTX 1650」が搭載されているため、「フォトショ」や「プレミアプロ」なども4K・8K素材などを扱わなければ、問題なく利用できます。
これらのソフトを動かす場合は、CPUの性能で十分カバーできる範囲内だと思われます。
一方で「Ae」「brender」等の、VFXや3Dを扱うソフトの場合、全く動かすことはできないとまでは言わずとも、GPUやメモリに対して少し心許なさを感じます。
多少のエフェクトや、2万位内のポリゴン数を要するモデルであれば、十分に作業できますが、それ以上のものを動かす場合はメモリやストレージの増築を行った方が快適に作業することができるでしょう。
mouse DT7-G でゲームはできるのか?
mouse DT7-Gをゲーム目的で購入する方は少ないかと思うのですが、一応、各有名タイトルでの動作感をチェックしてみました。
検証方法はいつも通り、下記3パターンで行っていきます。
①各値(画質、描写品質)最高設定で検証
②各値(画質、描写品質)最低設定での検証
③プロおすすめ設定で検証
PCゲームにおけるFPS快適指数の基準は下記の通りです。

また検証環境ですが、全て有線LANを用いてオンラインプレイでの快適性をチェックしております。
動作の快適性に関しては感じ方に個人差があるかと思いますが、購入時の参考になれば幸いです。
「APEX」プレイ時の快適性

検証方法 | 計測fps |
---|---|
各値最高設定 | 59fps |
各値最低設定 | 124fps |
プロおすすめ設定 | 102fps |
最高設定はラグやもたつきが目立ちますが、このスペックでよくやっている方だなと感じます。一方の最低は動作性こそ快適ですが画質が低いので、せっかくのリアルディテールが売りのゲーム性を損なっています。
プロ設定はそれなりの操作性とグラフィックのバランスが良いので、当PCでAPEXを遊ぶならこの設定がオススメです。(チャンピオンも取れました。)



「FORTNIGHT」プレイ時の快適性

検証方法 | 計測fps |
---|---|
各値最高設定 | 48fps |
各値最低設定 | 164fps |
プロおすすめ設定 | 131fps |
最高設定は60fpsを切りモタつく動作感で、なんとなくの感覚で弾を当てる感じです。正直言うとストレスが溜まりオススメできません。最低は操作性はぬるぬるですが、グラフィックが荒く非常に勿体無いと感じました。
プロ設定もキャラのジャギー崩れがひどいけど、最低より奥行きやオブジェクトが細やかに表示されているので、プレイの際はプロが良いかなと感じました。



「VALORANT」プレイ時の快適性

検証方法 | 計測fps |
---|---|
各値最高設定 | 212fps |
各値最低設定 | 334ffps |
プロおすすめ設定 | 310fps |
最高設定はゲーミングPCでないのにも関わらず、ラグやもたつきもなく非常に滑らかな動作感で快適なプレイングが可能ですが、一方の最低設定はストレスフリーな動作性なので高fps重視の人は良いかも…
プロ設定はFPSが苦手な著者でも勝利&チーム内MVPになることができたので全ての人にオススメできそうです。fpsが苦手な人もプレイしやすく良い結果が残せそうだと感じました。



「mouse DT7-G」に似ているPCと比較
ここでは本機とパーツ構成が似ているPCと比較して、優れている点や劣っている点を把握しつつ購入時の参考になれば幸いです。高額商品なのでじっくりと吟味して購入を検討しましょう。
商品名 | mouse DT7-G | FRGAH670/SG1/NTK |
---|---|---|
画像 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() |
価格 | 174,900円 (税込) | 182,800円(税込) |
CPU | インテル® Core™ i7-12700F プロセッサー | Core i7-12700F プロセッサー |
GPU | GeForce® GTX 1650 | GeForce GTX 1660 SUPER |
メモリ | 16GB | 16GB |
SSD | 512GB (NVMe) | 512GB |
HDD | ー | ー |
重量 | 約7.1kg | ー |
付属品 | マニュアル類、保証書、電源コード、キーボード、マウス | 保証書、ユーザーズマニュアル、電源コード |
商品URL | 「mouse DT7-G」最新価格・スペック一覧【mouse公式】 | 「FRGAH670/SG1/NTK」最新価格・スペック一覧【フロンティア公式】 |
今回の比較対象はFRONTIER(フロンティア)の「FRGAH670/SG1/NTK」と言う製品です。
フロンティアは20年以上の実績がある、ヤマダ電機グループの国産BTO(受注生産)メーカーです。圧倒的に安くなるセールが人気ですので、気になった方はこちらも併せてチェックしましょう。
さて肝心のスペック比較ですが、ざっくりと見ると大きな差はないように感じます…しかし、エントリーモデルのゲーミングPCと比較できるスペックの「mouse DT7-G」が如何に優れているかが分かりますね…
価格はマウス社が8,000円ほど安く購入できますし、ワイヤレスキーボードとマウスもはじめから付属しているので、PCを購入してその日から快適に利用する事ができますね。
GPUに関してはフロンティア社が一歩先を行っていますが、オフィス用途PCがゲーミングPCと肩を並べるこの異様な光景に、新たな時代の可能性や多様性を感じずにはいられない結果となりました。レビューをしていてすごく楽しい瞬間です。
「mouse DT7-G」の気になる点
GPUのカスタマイズができず、ボトルネックが生じてしまう

マウスコンピューター公式サイトでは、販売中の全てのPCをアップグレードカスタマイズする事ができます。
しかし本機はGPUのアップグレードができない仕様となっているため、結果として高性能なCPUが搭載されているにも関わらず足を引っ張ってしまいます。いわゆるボトルネックと呼ばれる現象が発生してしまいます。

こちらに関しては、ユーザーが具体的な弊害に見舞われることはありませんが、せっかくの高性能CPUが少々もったいないかなっと感じてしまいます…(いやしかし、オフィスPCに求めすぎても良くないですね。)
PCに詳しい方はケースを開けてお好みのグラボを装着することもできますが、初心者の方は少々ハードルが高い行為ですので、この一点だけ覚えておきましょう。
まとめ
今回はマウスコンピューターから販売中のマルチスペックなPC「「mouse DT7-G」」をご紹介しました。
本機は一般的な用途のオフィス機と言うコンセプトであるにも関わらず、高性能CPUのi7-12700Fを搭載していたり、カスタマイズ次第でメモリを32GBに拡張してハイスペックゲーミング機さながらの機能性を確保できます。
そのため、オフィス機だけどゲームも執筆作業もクリエイティブもまんべんなく楽しみたい!、という方や家族みんなで活用・共有できるようなPCが欲しい方にオススメできる一品である事が分かりました。
この高い拡張性と可能性を秘めている本機が気になる方はぜひ購入前に公式サイトをチェックして、自身の用途に合うかをしっかりと吟味してみましょう。
公式サイトでは定期的にお得なセールを開催しているため、気になっている方は一度覗いてみてはいかがでしょうか。きっとお好みの一台が見つかるはずです。
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